サックス好きのための専門誌Saxworld

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本誌連動企画

オープンシラバス制度でリペアと演奏を同時に学べる 国立音楽院 管楽器リペア科の魅力

 東京・池尻にある国立音楽院は、「自由・創造・自立」「好きな音楽を一生の仕事に活かす」という理念を掲げた音楽学校。日本最大級となる全22の学科の中で、特に本誌読者に注目してほしいのが管楽器リペア科だ。日々進化する楽器修理のノウハウを、現場の第一線で活躍する講師から直接学べるだけでなく、国立音楽院の最大の特長である“オープンシラバス”というシステムによって、学科の区別なくあらゆる分野の授業/レッスンを受講することができる。

 


失敗を恐れずに経験を積んで、知識だけでなく“感覚”を養ってほしい

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講師の1人である柏木佑介先生は、自身も管楽器リペア科の卒業生。2014年に工房を立ち上げて楽器修理に従事しながら、国立音楽院で後進の指導にあたっている。

柏木「もともと楽器をいじることが好きで、本格的に勉強したいと思って学校を探し、国立音楽院に入学しました。学科を越えていろんな授業を受けられるオープンシラバスなど、この学校ならではの特色が決め手になりましたね。入学後は、それまで趣味でやっていたことを将来仕事にしていくということで、自分なりに厳しさを感じながら、いろいろと四苦八苦して技術を身につけていきました」

 プロの現場に出てからは、在学中の経験が活かされたと感じることも多かったという。

柏木「仕事と違って、在学中はいろんなことを試したり、失敗が許される時代。知識だけでなく感覚の部分も大事なので、学校でたくさん失敗を重ねながら、自分にとって一番良いやり方を探していけたのはよかったと思います」

 そんな柏木先生が、教える側に回った今、意識していることは何だろう。

柏木「僕自身、感覚的に養ってきたところが多くて、それを言葉にするのは難しいんです。とにかく実際に手を動かしてもらい、ダメなところがあれば指摘する。それを繰り返す中で、学生自身に考えさせながら学んでもらっています。1から10まで全部教えると、学ぶ機会をつぶしてしまうので、そうならないようにしています」

 最後に、リペアという職業の魅力を尋ねるとこのような答えが返ってきた。

柏木「同じような楽器でも微妙に個体差があって、そこから持ち主の奏法や考え方などを読み取っていくのは楽しいですね。古い楽器を扱うことも多いので、新しい発見があったり、とても珍しい楽器に出会うこともあって、楽器好きにはたまらない仕事だと思います」

 同科では楽器演奏の個人レッスンも必須科目に含まれているほか、前述のオープンシラバスによる他分野の授業も受講可能。卒業後はリペア技術師だけでなく、ミュージシャンや吹奏楽トレーナーへの道も開けている。

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柏木佑介先生国立音楽院管楽器リペア科卒業後、管楽器修理専門会社に10年間勤務。2014年10月に独立し、Air-saxophone repair & worksを設立。主にヴィンテージ楽器の調整/修理をこなす一方、楽器店での技術研修なども行っている。


在校生のみなさんにも聞きました!

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藤澤美咲さん(前列左)

「中学〜高校では部活でサックスを吹いていました。そのとき、学校へ楽器の修理に来てくださる方を通してリペアという仕事があるのを知り、ネットで調べて国立音楽院に入学しました。ここでは毎日いろんな問題に出会い、そのたびに先生に聞きながらたくさんのことを学んでいます。とても充実しています」

内藤亜梨沙さん(前列中央)

「高校時代はトランペットを吹いていましたが、将来は音楽に関わる仕事をしたいと思って管楽器リペア科に入学し、ここで初めてサックスの演奏も学んでいます。リペアを学ぶことで、普通に演奏しているだけだと気にならないようなところにも意識が向いてきたと思います。工具や薬品にも興味が出てきました」

田邉実希さん(前列右)

「いつも楽しく授業を受けています。楽器を分解してみて初めてわかったことを演奏に活かせたり、普段楽器を見るときどこを見るかも変わったと思います。キィの重さや動きなど、感覚で理解しなければいけないことが多いので大変ですけど、とても勉強になりますし、新しい世界を見せてくれる場所です」


サックス・プレイヤーは要注目! 国立音楽院ならではのさまざまな特長

第一線のプロによる個人レッスン

 国立音楽院では、音楽の現場に生きるプロフェッショナルが指導を担当。実技に関しては、初心者から経験者まで、レベルに応じて親切な個人レッスンを行っている。サックスの実技を受け持つのは以下の3名。ジャズからクラシックまで幅広いスタイルをカバーしている。

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三木俊雄先生(ジャズサックス他担当)

バークリー音楽大学卒業。96年より自身の率いるフロントページ・オーケストラの活動を続け、『ハーモニー・オブ・ザ・ソウル』『ストップ & ゴー』を発表。DOUBLE、押尾コータロー等とのコラボを手掛ける一方、小曽根真率いるNo Name Horsesのメンバーとして活動する。

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成田 徹 先生(サックスオーケストラ他担当)

東京藝術大学卒業。同大学大学院修了。第2回大曲新人音楽祭にてグランプリを受賞。現在はサックス奏者としての活動と共に板橋区演奏家協会オペラ公演において指揮者も務める。洗足学園音楽大学、淑徳大学講師。フィルモア合奏団常任指揮者。Trio-SHIZUKU メンバー。

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野原武伸先生(サックスオーケストラ他担当)

東京藝術大学、フランス国立リヨン音楽院卒業。複数の国際コンクールに入賞し頭角を現す。指揮者、編曲者、教育者としても手腕を発揮。ピアニスト野原みどりとの“野原デュオ”でCD『伝説』をリリース。リエゾン・サクソフォン・アンサンブル主宰。昭和音楽大学講師、エリザベト音楽大学講師。

大編成によるアンサンブルも経験できる

 管楽器の演奏を学ぶ学科としてウインドオーケストラ科を用意。オープンシラバス制度により他学科の学生も授業/レッスンを受けられる。また、ビッグ・バンドやウインド・オーケストラ、サックス・オーケストラ、室内楽などによる定期演奏会やイベント/式典への出演も行っている。

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毎年、東京オペラシティコンサートホールで行われている定期コンサート“ビッグバンド/ウインドオーケストラの響演”(写真は今年3月、ウインドオーケストラの演奏)。こうした一流ホールの舞台に立つのも学生にとっては貴重な機会だ。

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同じく今年3月の“ビッグバンド/ウインドオーケストラの響演”からビッグバンドの演奏風景。指揮はジョナサン・カッツ氏が担当し、プロ・サックス奏者アンディ・ウルフ氏(右奥から2番目)がゲスト参加した。

映画『青空エール』に全面協力

 吹奏楽の名門高校を舞台にした映画『青空エール』で、吹奏楽部員のエキストラとして国立音楽院の学生が全面協力。さらに、劇中で流れるファンファーレを作曲アレンジ科の学生が提供している。こうした出来事も、音楽関連の仕事に触れるきっかけになるだろう。

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『青空エール』 ©2016映画「青空エール」製作委員会 ©河原和音/集英社

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完成披露舞台挨拶にも国立音楽院の学生が参加。主要キャストと共にステージに上がり、演奏も披露した。

すぐそばにある“現場” 管楽器リペア工房を併設

 一般ユーザーからの修理/メンテナンス依頼を請け負う管楽器リペア工房を併設。スタッフの1人である井田嘉明氏(写真)も国立音楽院の卒業生だ。「学校の中にある工房なので、講師の方々からもいろいろなやり方を教わることができ、いいポジションにいるんだなと常々思っています。周りに知っている人が多い環境で働ける安心感もありますね。受注や納品といった営業活動に在校生を連れていく実地研修も行っていますので、学生にとってもメリットがあると思います」

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管楽器の修理・メンテナンスのお問い合わせ・申し込みは

http://www.kma.co.jp/kma-repair/ または 03-5431-8085まで

 


 

幅広い層に開かれた学びの環境

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年齢/経験は不問。入学試験は行いません。音楽を学びたい意志のある人なら誰でも入学できます。入学時期も自由です。

学科を超越して好きな科目を自由に選んで学べるオープンシラバス制を採用。必修科目を最低限に抑え、選択科目を多く設けています。入学後の専攻学科変更も可能です。

すべての学科に夜間部を設置し、社会人の受講や大学生のダブルスクールにも最適。幅広い年齢層の学生が集っています。

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