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来日公演迫る! デイヴィッド・サンボーン最新インタビューを先行公開

12/11発売 サックス・ワールドVol.7 表紙&巻頭特集を飾るデイヴィッド・サンボーンがニュー・バンドを語る

 12月5日よりスタートするデイヴィッド・サンボーン来日公演。今回はワイクリフ・ゴードン(tb)、ベン・ウィリアムス(b)、アンディ・エズリン(p)、ビリー・キルソン(ds)との新プロジェクトでの公演、ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラとの1日限りのライブと、スペシャルなプログラムをブルーノート東京で展開します。

サックス・ワールドでは11月初旬にニューヨーク郊外にあるデイヴィッド・サンボーンの自宅を訪問し、最新インタビューを敢行。12/11発売のサックス・ワールドVol.7の表紙&巻頭インタビューをサンボーンが飾ります。

特集では新プロジェクトの話題はもちろん、これまでのサンボーンのキャリアを自身に振り返っていただき、サックスの可能性を躍進させた個性的な演奏スタイルがどのように形成されたかを探ります。

その中から12/6〜9の来日公演で日本初お目見えとなる新プロジェクトに関してのインタビューを先行公開します!

デイヴィッド・サンボーン・インタビュー
ニュー・バンドを語る
Interpretation/Translation:Sam Kawa,Cover photo:Saya Hishikawa

待望のニュー・バンドは、5人編成。トロンボーンのワイクリフ・ゴードン、ピアノのアンディ・エズリン、ベースのベン・ウィリアムス、ドラムスのビリー・キルソンという布陣だが、中でもサンボーンと2管のフロントラインを務めるワイクリフ・ゴードンが何と言っても最注目だ。ウィントン・マーサリスのバンドとオーケストラの出身ながら、ある意味、ニューオーリンズ出身のウィントンよりもプリミティヴで強烈なニューオーリンズ・テイストと超個性的な語り口とを持ち、ジャズとゴスペルとの融合にも積極的で、トロンボーン以外にトランペットやディジリドゥ、そして味のあるボーカルも聴かせるという、実に多彩且つユニークなワイクリフ。しかも、サンボーン自身のバンドとしては初の試みとなるアルトとトロンボーンの2管編成という点にも興味は尽きない。

○テナー・サックスとトロンボーンのバンドというのは僕もたくさん知っている。例えばクルセイダーズとか、トランペットも入るけどアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズとかね。でも、アルトとトロンボーンという組み合わせはそれほど多くないかもしれない。実は僕自身はテナー奏者になりたかったのさ。でもテナーは僕には大きすぎたんだ。

○今回のトロンボーンを加えたバンドにおいては、僕のサウンドはこれまでとはちょっと違うし、少しテナーっぽいと思うよ。それはピッチのことではなくて、トーンのクオリティやサウンド的な意味でだけど、実際にハイエンドな音もそれほどは多用していないと思う。アルト奏者というのはサウンド的にハイエンドな音が多いけど、僕はテナー奏者のようにプレイしようとしていたんだ。それが故に、僕自身はトロンボーンとの組み合わせになんの問題も無かったと言えるね。これまでも僕は中音域から低音域の音が好きで、よくダブリングをしていたし、楽器の音域レンジをいろいろと活用していたんだ。

○ワイクリフは正に自然児って感じなんだ。彼のポジティヴなスタイルは、普通の人とはちょっと違う(笑)。なにしろ彼は楽器で別の生き物が出すみたいなサウンドを生み出すことができるんだ(笑)。僕はそんな彼のプレイが好きだし、聴き手を引き込むことができるし、音楽にたくさんのエネルギーを注ぎ込みことができるんだ。彼は荒削りで賑やかなニューオーリンズ・スタイルでプレイするけど、今回は彼のこれまでのプレイからも少し離れたものと言えるね。

○今回はマイケル・ブレッカーの最後の作品『Pilgrimage』から2~3曲プレイするし、同じくマイケルの『Wide Angles』から「Night Jessamine」という曲もプレイする。それから以前の僕の曲「Sophia」(アルバム『Closer』から)や、ワイクリフの曲も何曲かプレイするし、ディアンジェロの「Spanish Joint」もプレイする。とにかく異なる様々なレンジの曲をプレイするよ。ベースのベン・ウィリアムスはアコースティック・ベースをプレイするし、これまでとはちょっと異なる感覚だと思うし、面白いものになるはずさ。

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公演日

デヴィッド・サンボーン
& ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ
directed by エリック・ミヤシロ

2017 12.5 tue.
[1st]Open5:30pm Start6:30pm [2nd]Open8:20pm Start9:00pm

【出演メンバー】
デヴィッド・サンボーン(as)
エリック・ミヤシロ(tp、コンダクター)
鈴木明男(sax)
宮崎隆睦(sax)
小池修(sax)
庵原良司(sax)
山本拓夫(sax)
マイケル・ブックマン・ジュニア(tp)
佐久間勲(tp)
川上鉄平(tp)
小澤篤土(tp)
村田陽一(tb)
中川英二郎(tb)
川原聖仁(tb)
山城純子(tb)
青柳誠(p)
納浩一(b)
川口千里(ds)
岡部洋一(perc)

公演詳細

デヴィッド・サンボーン・ニュー・クインテット
featuring ワイクリフ・ゴードン、ベン・ウィリアムス、アンディ・エズリン & ビリー・キルソン

12.6 wed., 12.7 thu., 12.8 fri.
 [1st]Open5:30pm Start6:30pm [2nd]Open8:20pm Start9:00pm
12.9 sat.
 [1st]Open4:00pm Start5:00pm [2nd]Open7:00pm Start8:00pm

【出演メンバー】
デヴィッド・サンボーン(sax)
ワイクリフ・ゴードン(sax)
ベン・ウィリアムス(b)
アンディ・エズリン(p,kb)
ビリー・キルソン(ds)

公演詳細

会場/問い合わせ先

ブルーノート東京

〒107-0062東京都港区南青山6-3-16
東京メトロ表参道駅下車 徒歩約8分
TEL 03-5485-0088

 


LATEST ISSUE

2024年9月12日発売

サックス・ワールドVol.34

◎表紙&巻頭特集 連続テレビ小説『虎に翼』とサックス 今井悠貴/上川周作/井出慎二/屋嘉一志

インタビュー
・ジョー・ロヴァーノ
・対談:カーク・ウェイラム × 本間将人
・マーク・ターナー・遠藤真理子・千野哲太

◎サックス・プレイヤーズ・ギア・ファイル
・谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)
ジャズの巨匠:デイヴィッド・サンボーン追悼企画 拡大版
◎音の匠:スタジオ・サックス・プレイヤーの仕事
 トレヴァー・ローレンス(スティーヴィー・ワンダー、マービン・ゲイ、ザ・ローリング・ストーンズ)

◎インスト企画
・新素材リード最前線2024
・現行マウスピースでデイヴィッド・サンボーン・サウンドを再現!

◎奏法ノウハウ企画
・中村有里直伝!! ロングトーン徹底講座

◎付属CD&スコア連動企画(模範演奏&カラオケ)
・「GET BACK IN LOVE」山下達郎(ss)/演奏:伊勢賢治
「アメイジング・グレース」レゲエ・アレンジ(ts)/演奏:屋嘉一志
・「ウィール・ビー・トゥゲザー・アゲイン」(as/ts)/演奏:青柳 誠
・「バッハ 15インベンション 第15番 BWV 786」(as/ts)/演奏:門田”JAW”晃介

 
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