表紙&巻頭アーティスト特集は寺久保エレナが登場!
2010年に若干18歳でアルバム・デビュー、バークリー音楽大学への留学、同校卒業後はニューヨークを拠点に活動する寺久保エレナが、デビュー8年目にして初の日本人レギュラー・グループによる録音の最新作『LITTLE GIRL POWER』を発表しました。天才サックス少女としてデビューした彼女が日本を離れ、アメリカへの留学〜本場での活動で得たものは? さらなる高みを目指しチャレンジを続ける寺久保エレナの”今”に迫ります。(表紙撮影:内山繁/Whisper Not)
連載:「ジャズの巨匠」ではソニー・スティットを大特集!
ジャズの歴史に名を残す名サックス奏者をその軌跡から奏法スタイル、使用楽器や代表作紹介など様々な角度から徹底分析していく連載特集「ジャズの巨匠」。今回はその生涯に渡り常にジャズ・シーンの第一戦で活躍した、ソニー・スティットの演奏スタイルに迫ります。
今号の奏法解説は多田誠司氏が担当。そのプレイの特徴とその魅力を思い入れたっぷりに紹介。さらに「コンファメーション」(『Stitt Plays Bird』 収録)のスコア&演奏解説、バイオグラフィー、推薦アルバム紹介、使用楽器と、ソニー・スティットの魅力をたっぷりとお届けします。 (写真:内山繁/Whisper Not)
《その他インタビューも充実!》
■ケニー・ギャレット
この3月に来日し、コットンクラブ、ブルーノート東京、名古屋ブルーノートの3会場でライブを行ったケニー・ギャレット。彼はジャズの歴史上もっとも重要なバンドと言えるデューク・エリントン・オーケストラ、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ、そしてマイルス・デイヴィス・バンドなどに在籍し、その後は自身のリーダー・バンドでコンテンポラリー・ジャズ・シーンを牽引してきました。今回のインタビューではその個性溢れる演奏スタイル、サウンドがどのように造り出されたのかを語っていただきました。
■藤野美由紀&佐橋佳幸
FUNKY SAXというキーワードを掲げてエネルギッシュに活動するサックス・プレイヤー藤野美由紀が、ギタリスト佐橋佳幸をプロデューサーに迎え、約3年ぶりとなるリーダー・アルバム『Right Time』をリリース。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のテーマ曲として知られるヒューイ・ルイス&ザ・ニュース「The Power Of Love」のカバーや、プリンス&ザ・レボリューション/シーラ・Eのバンドなどの活動で知られるエディ・M(sax)をゲストに迎えたナンバーなど全9曲を収録した本作は、ファンキーで歌心のあるサックスを軸に、ポップかつ聴きごたえのある内容に仕上がっています。さらに、藤野が自ら立ち上げたクラウドファンディングでアルバムの制作資金を集めたことも話題の1つ。まさに今、という強い意志を感じるタイトルのとおりポジティブなエネルギーに満ちた本作について、藤野と佐橋の2人に語っていただきました。
インスト特集
■サックス解体新書 マウスピースの素材の違いを知る
サックスの素材や構造について、プレイヤーが知っておくと演奏に役立つ情報をお届けするサックス解体新書。今回はマウスピースの素材をテーマにお届けします。マウスピースにラバーやメタルなどの種類があるのは知っていても、その素材が何なのかは知らずに使用している方が意外と多いのでは?
今回はCD連動での素材別のサウンド比較や、エボナイト工場潜伏レポートなどマウスピースの素材について掘り下げてご紹介します。試奏が本誌連載でもお馴染み伊勢賢治氏が担当。同じ設計で作られた素材違いのゴッツ・マウスピースを使って、アルト6素材とテナー7素材のサウンドの違いを検証しました。素材について学ぶことで、本企画が読者の皆さんがサックスの重要なパーツであるマウスピースを選ぶ際の参考になれば幸いです。(撮影:税所淳実)
■サックス・ブランド徹底レポート キャノンボール・サックスのすべて
従来より大きめなベル(ビッグベル)と黒いルックスという独自のスタイルでサックスの新時代を築き上げたキャノンボール・サックスは、近年でもっとも成功を収めたサックス・ブランドのひとつと言えるでしょう。斬新なアイデアとたゆまぬ研究により常にサックスを進化させてきたキャノンボールの製品は、現代サックスの代名詞と呼んでも過言ではありません。今回の特集ではその豊富で個性豊かな製品ラインナップを試奏レポートとユーザーへの取材で徹底検証し、世界中のユーザーに愛されるその魅力をお伝えします。キャノンボールの全6シリーズの代表モデルと、ビッグベルストーン・シリーズ塗装違い8タイプの計13モデルを、TRI4THの藤田淳之介がアルト・サックスで試奏レポートします。(撮影:言美歩)
■ビンテージ・サックス・ミュージアム ビュッフェ・クランポン
ビンテージ・サックスの魅力を紹介する連載企画『ビンテージ・サックス・ミュージアム』。 今回はビュッフェ・クランポンの歴史を紹介します。 クラリネットのトップ・ブランドとして有名な同社ですが、 サックスの製造も150年以上の歴史があり、 セルマ—のライバルとしてサックスのあらゆる可能性を追求、 独自のスタイルを確立してきました。 2014年にはこれまでの名器の流れを継承する その名も“SENZO”(先祖)を発表、 現代にそのスピリットが継承されている ビュッフェ・クランポン・サックスを2号連続で紹介します。
奏法特集
■勝田に訊け! サックスお悩み相談室
ダイナミックかつエッジの効いた音、歌ごごろのあるフレーズ、正確無比なテクニック……。力強さと優しさを併せ持つプレイ・スタイルで、フュージョン・サックスのトップランナーとして走り続ける勝田一樹が、本誌読者から寄せられた“サックスの悩み”にお答えします。
■マックス・イオナータ ジャズらしく吹くアプローチ
イタリアのジャズ・シーンでもっともホットなテナー・サックス奏者、マックス・イオナータ。昨年12月の来日時に世界各国でサックスの奏法についてワークショップを開催するマックスに、サックス・ワールドは読者に向けた誌上クリニックを依頼。前号ではビギナーに向けたアドリブのアプローチ方法を紹介してもらいましたが、今回はジャズらしく吹くアプローチについてレクチャーしていただきました。
CD連動企画
ご好評を頂いています譜付属CD連動スコア企画。 今回もサックス演奏にマッチした選りすぐりの4曲を、サックス・ワールドのオリジナル・アレンジでご用意させていただきました。カラオケ音源と一緒にぜひ演奏をお楽しみください!
■スタンダード・ジャズでマスターする アドリブ入門セミナー 「アイ・ガット・リズム」 演奏:山田拓児(as)、西口明宏(ts)
■極上のポップス・バラード名曲編 「Your Eyes」 山下達郎 演奏:伊勢賢治(as)
■3サックスで楽しむ不朽のポップス・スタンダード 「がんばりましょう」 SMAP 演奏:sax triplets/ 寺地美穂(as)、堀江有希子(as)、河村 緑(ts)、 プロデュース/アレンジ:小池修
■サックス・デュオで奏でるスタンダード・ジャズ 「イースト・オブ・ザ・サン」演奏&アレンジ:青柳誠(as&ts)
その他、連載セミナーや CD連動スコア、コラムなども盛りだくさんの内容で今号もお届けします。