ゴッツから、いよいよビンテージ・オットー・リンク・タイプの最終回答と言うべきモデルが登場しました。開発段階に工房にお邪魔して試奏させてもらいましたが、そのころから素晴らしい完成度で大注目していました。完成品はうたい文句通りまさに渋く雑味のあるサウンド。さらに言えばビンテージ・マウスピースを吹いたときのような心地よさ、自由な吹き心地、抜けの良さ、情報量の多い複雑な音色が魅力のモデルです。
サブ・トーンからフラジオまで非常にコントロールが楽でなおかつ非常によく鳴るので、ジャズやフュージョンにベスト・マッチするのはもちろん、ファンクやロック、ホーン・セクションのような用途にも十分に対応可能です。演奏シーンによってマウスピースを使い分けていた方々にとってもこのモデルのリリースは朗報となるのではないでしょうか。テナーでオールラウンドなマウスピースをお探しの皆様に、是非お試しいただきたい逸品ですよ。
ビンテージ・リンクを再現
ビンテージ・オットー・リンクの特徴である、低めで短く設計されたロール・オーバーのバンプと、広めのチェンバー&サイド・ウォールを精巧に再現
(撮影:田坂圭)
55,000円(テナー用)(税込)
(問)ゴッツ TEL:046-205-3612
■SPECIFICATIONS
●材質:真鍮(ビンテージ・ブラス)
●チェンバー形状:丸形
●バッフル:ロー・バッフル
●オープニング・サイズ:89,95,100,105,110,115
■試奏環境
●本体:セルマ—・シリーズⅡ(ヤマハ F1ネック)
●リガチャー:オットー・リンク
●リード:ダダリオ・ラ・ヴォーズ・ミディアム
Gottsu Sepia Tone Master 2021 試奏動画
試奏者 副田整歩
クラシックとジャズの素養を併せ持つサックス奏者。アルト・サックスをメインにサックス全種とフルート、クラリネット、ピアノなどを演奏するマルチ奏者としても活動。お経とジャズのユニットNam Jazz Experiment主宰。スタジオ・ワークのほか中塚武、コトリンゴ、YUKIのサポート・ミュージシャンとしても活動している。デリカテッセンレコーディングスよりシングル「Sign」「Mind Travel」配信中。作編曲家としても高い評価を得る。