サックス好きのための専門誌Saxworld

アルト・サックス

Wood Stone New Vintage Series WSA GP

贅沢な二層塗りのゴールド・プレートが生み出す より太く、ダークでリッチで艶やかな音色

 登場時から大人気で同業者が続々とビンテージ楽器から乗り換えているウッドストーンのニュー・ビンテージ・アルト・サックスですが、今回はそのゴールド・プレート・モデルを試奏しました。

 下地にシルバー・プレートでその上にゴールド・プレートを施している2層構造と、なんとも贅沢な仕様。仕上げも非常に美しく購入者の所有欲を満たしてくれることでしょう。

 持った瞬間手に馴染むキィ・レイアウトはさすがといった印象。

 吹いてみると息の通りがスムーズで、2層プレートにより増加した楽器のウェイトを感じさません。それでいて程良い抵抗感によってブレス・コントロールが容易。意のままに音楽表現が可能です。

 音色はラッカー・モデルと同じ方向性ですがGPはより太く、ダークでリッチで艶やか。マイク乗りも非常に良く、ピアニシモからフォルテシモまで上質のコンプレッサーを通したみたいに、しっかりと自然に集音されます。

 音程感覚もナチュラル。最低音からフラジオまで均一な吹奏感で演奏できます。

 ジャズ、ポピュラーでもクラシックでも戦力になるでしょう。受注生産ですので生産本数は少ないようですが、チャンスがあればぜひ試していただきたい逸品。


贅沢な二層塗りのゴールド・プレート仕上げ

下地にシルバー・プレート、その上からゴールド・プレートを施す二層塗りを採用。重厚感のあるリッチで艶やかな音色が魅力

新デザインの胴輪を採用

ベルとU字管、U字管とボディの2か所の繋ぎ目に新デザインの胴輪を採用。音の拡散を防止し、よりまとまりのある音を実現

倍音を多く含んだ サウンドを生み出すネック

オクターブ・キィはビンテージ・スタイルをベースに、スリムで洗練されたフォルムを考案。倍音を多く含んだサウンドを生み出す

(撮影:富田一也)

時価(受注生産)

(問)石森管楽器 TEL:03-3360-4970

■SPECIFICATIONS ●管体&キィ:イエロー・ブラス●仕上げ:シルバー・プレートの下地にゴールド・プレートを施した二層塗り●High F♯キィ付き(High F♯キィ無しも製造可)、フロントFキィ付●その他の仕様:ネック/ボディ/ベル 一枚取り●付属品:GLケース(ウッドストーン特注)、ウッドストーン:シルキー・スワブ/ボディ・スワブ/マイクロファイバー・クロス /スムースパッド

■試奏環境 ●マウスピース:メイヤー5MM●リード:ダダリオ・ジャズ・セレクト3M(ファイルド)●リガチャー:セルマー旧タイプ


Wood Stone New Vintage Series WSA GP 試奏動画

試奏者  副田整歩

クラシックとジャズの素養を併せ持つサックス奏者。アルト・サックスをメインにサックス全種とフルート、クラリネット、ピアノなどを演奏するマルチ奏者としても活動。お経とジャズのユニットNam Jazz Experiment主宰。スタジオ・ワークのほか中塚武、コトリンゴ、YUKIのサポート・ミュージシャンとしても活動している。デリカテッセンレコーディングスよりシングル「Sign」「Mind Travel」配信中。作編曲家としても高い評価を得る。


LATEST ISSUE

2024年6月13日発売

サックス・ワールドVol.33

◎表紙 才恵加(saeka)

インタビュー
・カマシ・ワシントン
・THE JAZZ AVENGERS 
・ジョージ林(BREIMEN)
・本多俊之 ・村越 葵

◎サックス・プレイヤーズ・ギア・ファイル
・勝田一樹(DIMENSION)

ジャズの巨匠:ドン・バイアス

◎インスト企画
・徹底検証:デュコフ・マウスピース
・カーブド・ソプラノ・ サックスの魅力

◎奏法ノウハウ企画
・新連載:中山拓海が伝授
 アドリブとアンサンブルが同じに学べる“ハモジャズ”セミナー
・小池 修 誌上セミナー リズムが上手く表現できない原因を改善

◎付属CD&スコア連動企画(模範演奏&カラオケ)
「雨のステイション」荒井由実(ss)/演奏:伊勢賢治
「ハレルヤ」 レナード・コーエン(ts)/演奏:屋嘉一志
「星影のステラ」(as/ts)/演奏:青柳 誠
「バッハ 15インベンション 第14番 BWV 784」(as/ts)/演奏:門田”JAW”晃介

 
SAX CATS
SAX WORLD SHOP
ZOOM Q4n-4k