サックス好きのための専門誌Saxworld

アルト・サックス

Cannonball A.Key-L

パーツに木材を採用したキャノンボールのクラシック・モデル

 こちらの楽器はキャノンボールのクラシック・モデル。パッと見はよくある真鍮製ラッカー仕上げですが、細部を見ていくとあらゆるところにココボロという、ウクレレやアコースティック・ギターなどに使われる木材が使われており、指貝やサム・レストのような手に触れる部分は、単に滑りにくいだけでなく有機的なモノに触れている心地よさがあります。

 音色においても同様の有機性というかある種“生き物”のような良い意味での複雑さ、木管的な甘く心地よい響きが含まれます。キャノンボールはもともと“ヘビーで重厚に鳴る”イメージを持ちがちですが、こちらはそれに軽やかさと美しい響きを加えた印象で、クラシック用に限定せずとも楽器として興味深い、素敵なアプローチだなと思います。

 吹奏感は今までの同社モデルに比べるとライトですが、世間一般的なラッカー・モデルよりは多少抵抗を感じます。そのおかげで最低音からフラジオまでストレスなく演奏でき音色の統一感もあります。音程はオクターブ・キィを押さない音域は低めに、それ以上は高めになる傾向ですがあくまで一般的な範囲。

 今回はオーソドックスなジャズ・セッティングで試奏しましたが、ジャズ/ポピュラー系でも“使える”モデルだと思います。是非お試しを!


キー・モデル用に開発されたネック

モデル名の由来である鍵の彫刻が施された、本モデル用に開発されたネック。温かみのあるリッチなサウンドを生み出す

パーツに珍しいココボロ材を採用

キィの指貝、3点支柱、サム・レストに珍しいココボロ(木材)を採用。柔らかく重厚なサウンドに貢献

人によるハンド・フィニッシュと手彫り彫刻

明るいサウンドを生み出す熟練の職人によるハンド・フィニッシュ仕上げ。格調高い彫刻は手彫りのオリジナル・デザインを採用

(撮影:田坂圭)

460,000円

(問)黒澤楽器 管楽器卸営業部 TEL 03-5259-8193

■SPECIFICATIONS●管体:イエロー・ブラス●塗装:ゴールド・ラッカー仕上げ●彫刻:あり(手彫り)●ネック:トラディショナル・ネック●その他の仕様:指貝、3点支柱、サム・レスト/ココボロ(木製)●付属品:オリジナル・マウスピース、ハード・ケース、ストラップ、ポーチ、スワブ
■試奏環境 マウスピース:バンドーレンV16 A5M、リード:バンドーレン・トラディショナル(青箱)2 1/2、リガチャー:旧セルマー二本締め


Cannonball A.Key-L 試奏動画

試奏者  副田整歩

クラシックとジャズの素養を併せ持つサックス奏者。アルト・サックスをメインにサックス全種とフルート、クラリネット、ピアノなどを演奏するマルチ奏者としても活動。お経とジャズのユニットNam Jazz Experiment主宰。スタジオ・ワークのほか中塚武、コトリンゴ、YUKIのサポート・ミュージシャンとしても活動している。デリカテッセンレコーディングスよりシングル「Sign」「Mind Travel」配信中。作編曲家としても高い評価を得る。


LATEST ISSUE

2021年9月13日発売

サックス・ワールドVol.22

◎表紙&巻頭特集:勝田一樹(DIMENSION)
◎追悼特集:土岐英史

◎ジャズの巨匠:ジョニー・ホッジス(奏法分析:サイモン・コスグローブ)
◎インタビュー:ジャリール・ショウ

■インスト特集
◎リガチャー最前線(試奏:宮崎隆睦)

■連載
◎古畑奈和(SKE48)の輝け! サクソフォン次世代エースへの道(動画連動)
ファンク・サックスに挑戦!! 今回の講師:海野あゆみ

■付属CD&スコア連動企画(模範演奏&カラオケ音源)
○「ラヴァー・マン」 Lover Man(as & ts)/編曲&演奏:青柳誠 
○「オリビアを聴きながら」杏里(ss)/演奏:伊勢賢治 
○「ビリーズ・バウンス」チャーリー・パーカー(as/ts)/演奏:山田拓児&西口明宏
○「接吻」Original Love(ss, as, ts1, ts2, bs)/演奏&編曲:SAX CATS
○「バッハ 15インベンション 第3番 BWV 774」(ts,as)/演奏&編曲:Tenor Talk(門田”JAW”晃介&石川周之介/ts)、演奏:副田整歩(as)

 
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