1本1本ハンドメイドでつくられるデンマーク製のマイク。今回試奏したVO4099Sは、より指向製の強いスーパーカーディオイド型で、独自形状のクリップSTC4099(写真左上)がセットになったモデル。別売りのクランプマウントCM4099(写真左下)と組み合わせて使うこともできる。
庵原 DPAは最近の業界標準という感じですよね。ワイドレンジで、変にデコボコしたところがない音。真ん中あたりの帯域が少しスカッとしていますが、他の楽器と混ざるとちょうど良くなるかもしれません。クリップはオプションのCM4099でも試してみましたが、ちょっと締まった音になる印象がありました。
藤原 低い音域にいっても輪郭があって、特にアルトはパンチがあります。コンタクト・マイクは低域が残りすぎるとゴボゴボした音になってしまうので、このマイクはよく考えられているなと思いました。
佐藤 奥行きとか立体感というより、フラットな印象を受けました。だからこそ、他の楽器と混ざったときに前に出てきそうだなと思いました。そういう意味で言うとバランスの良いマイクですね。
オープン・プライス (市場予想価格/50,000円前後)
(問)ヒビノインターサウンド TEL 03-5783-3880
●形式:コンデンサー型 ●指向特性:スーパーカーディオイド ●周波数特性:80〜15,000Hz(±2dB) ●感度:-44dB re 1V/Pa(±3dB) ●最大音圧レベル:142dB(THD 1%) ●出力インピーダンス:100Ω ●寸法:5.4×45mm(マイク部)●重量:約20g(マイク部)●グースネック長:140mm
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※サックス・ワールドVol.4の付属CDにコンタクト・マイク全7機種をアルト・サックス、テナー・サックスでレコーディングした音源全14トラックを収録しています( 演奏:庵原良司)
コンタクト・マイクを試聴テストしたのはこの3人
サックス奏者 庵原良司
Profile 早稲田大学入学を機にアルトサックスを始め、佐藤達哉氏に師事。卒業後プロに転向。クラリネットやフルート、作編曲も手がける。マンハッタン・トランスファー、SMAP、TUBE、KinKi kids、aiko、久保田利伸、石井達也などのバックを務める。自身のバンド、オレバンドでも活動中。
レコーディング・エンジニア 藤原暢之
Profile ベイブリッジスタジオ〜キーストーンスタジオ〜ファロスなどを経てフリーランスのレコーディング・エンジニアとして活躍中。ゆず、米米CLUB、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE、野宮真貴らのアーティストや、サントラ、ゲーム音楽など多数のレコーディングを手がける。
ライブPAエンジニア 佐藤正明
Profile 音響技術専門学校卒業、タチバナ音響研究所〜フリーランスを経て、2003年にスターテック加入。岸谷香、Crystal Kay、いきものがかり、flumpool、FLiPなどのFOHエンジニアや、PRINCESS PRINCESS、槇原敬之、スピッツ、CHARAなどのモニター・エンジニアを務める