ドイツの音響機器メーカー、ゼンハイザーから発売されている楽器用コンタクト・マイクevolutionシリーズ(全4モデル)から、ここではサックスなど木管楽器用のe908 Bを試奏。トランペット/トロンボーン用のe908 T ewもラインナップされている。
庵原 今回試した中ではキィ・ノイズがちょっと目立つマイクですが、それだけ感度が良いということだと思います。サウンド自体はナチュラルでよく伸びていて、素晴らしいトーンですね。リバーブをかけるとコンコンした感じの音になりますが、しっかり身が詰まって聴こえるところはとても良くて、気に入りました。
藤原 音の良さとキィ・ノイズは背中合わせなのかもしれません。バンドの中に入ればこのくらいのキィ・ノイズは消えてしまいますし、むしろこのくらいの方が臨場感は出るんじゃないかと思います。
佐藤 トーンが素晴らしいという庵原さんの意見に同感です。特に高域の伸び方がナチュラルで、優しく伸びている感じがしました。
オープン・プライス(市場予想価格/31,000円前後)
(問)ゼンハイザージャパン TEL 03-6406-8911
●形式:エレクトレットコンデンサー型 ●指向特性:カーディオイド ●周波数特性:40〜20,000Hz ●開回路感度:4mV/Pa ±1dB ●最大音圧レベル:147dB ●出力インピーダンス:100Ω ●寸法:47×193mm ●重量:140g(プリアンプ含む)
※サックス・ワールドVol.4の付属CDにコンタクト・マイク全7機種をアルト・サックス、テナー・サックスでレコーディングした音源全14トラックを収録しています( 演奏:庵原良司)
コンタクト・マイクを試聴テストしたのはこの3人
サックス奏者 庵原良司
Profile 早稲田大学入学を機にアルトサックスを始め、佐藤達哉氏に師事。卒業後プロに転向。クラリネットやフルート、作編曲も手がける。マンハッタン・トランスファー、SMAP、TUBE、KinKi kids、aiko、久保田利伸、石井達也などのバックを務める。自身のバンド、オレバンドでも活動中。
レコーディング・エンジニア 藤原暢之
Profile ベイブリッジスタジオ〜キーストーンスタジオ〜ファロスなどを経てフリーランスのレコーディング・エンジニアとして活躍中。ゆず、米米CLUB、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE、野宮真貴らのアーティストや、サントラ、ゲーム音楽など多数のレコーディングを手がける。
ライブPAエンジニア 佐藤正明
Profile 音響技術専門学校卒業、タチバナ音響研究所〜フリーランスを経て、2003年にスターテック加入。岸谷香、Crystal Kay、いきものがかり、flumpool、FLiPなどのFOHエンジニアや、PRINCESS PRINCESS、槇原敬之、スピッツ、CHARAなどのモニター・エンジニアを務める