若手サックス・プレイヤーのなかでも注目が高まっている加納奈実さん。意外にも演奏歴は長く、初めてサックスを手にしたのは9歳のとき。子ども時代、そして成長期を経て現在に至るまでの演奏活動で体にかなりの負担が生じ、専門医に相談したこともあるほど、ストラップには試行錯誤を重ねてきました。
撮影:内山 繁(WHISPER NOT)
小さいころからの演奏で 無理が積み重なった体に
●楽器を始めたのは小学生のころ。子どもにとってサックスは重そうな気がします。
●首からサックスを吊り下げるというのは、やはり子どもの体にとっては相当なダメージを与え続けていたようでした。5年ほど前に、何週間も夜も眠れないほどの頭痛がありました。病院で診断してもらうと首の骨の曲がりによって起きた神経痛で、サックスを続けるのなら首に吊るすストラップでは良くないと言われました。とにかく首に負担がかからないストラップを、ということで、いろいろなタイプのものを試しました。
●どのようなストラップですか?
●首で楽器の重さを支えるタイプではないものということで、主にハーネス・タイプで試行錯誤の連続でした。しかし、それぞれが一長一短あり、これに決まり! というストラップには出会えませんでした。私はアルトとソプラノの両方を吹きますが、個人的に望んでいる上下・左右に自由に動き窮屈にならないもので、かつ首に負担がないものとなると、なかなか見つかりませんでした。
装着時のストレスがなく ブレスのしやすさが嬉しい
●ソプラノ・サックスの演奏時にも、ストラップを使用しているのは?
●体への負担を最小限にするためです。ストラップを使うと、特に右腕と右手が楽になるんです。“バード・ストラップ・ショルダー”は、ソプラノをプレイするときにも前かがみにならず、姿勢が崩れないようにできますし、フィット感も心地いいんです。アルトとソプラノの持ち替えをする際にも、長さの調整がしやすくていいですね。
●V型のプレートがお気に入りとのことですが。
●そうです! これが最大の特徴かと思うくらい。まずブレスしやすいのがプレイヤーにとってはマストですね。あとお客様から見て、おしゃれな感じもあって気に入っています。胸元が開いているのは女性にとっては嬉しいポイントです。
●カラー・バリエーションが豊富なのもお気に入りのようですね。
●今までのストラップのほとんどはブラックでしたから、もう少し女性っぽいものがあってもいいのかなと思っていました。ちょっと明るい色を選んで、白っぽいオフホワイトのようなカラーを選びました。カラーもパーツも細かいバリエーションがあるので、自分のストラップだということがすぐに分かりますよね。そうなると、より道具を大事にしようという気持ちも生まれるような気がします。
普段からソプラノもストラップに掛けて演奏する加納にとっては、アルトとの持ち替えが楽で、簡単に上下左右が調整できるバード・ストラップ・ショルダーは重宝するとのこと。ストラップのカラーは、ショルダー部分:アイボリー、ステッチと背中のゴム部分:藤色、金具はブラックニッケルをチョイス
Profile 加納奈実[かのう・なみ]
4歳よりクラシックピアノ、9歳よりジャズ・アルト・サックスを学ぶ。名古屋音楽大学ジャズ・ポピュラーコースに特待生入学、同時にライヴハウスでの演奏もスタートさせる。首席で卒業。2008年、2010年にはJay Thomas(tp)氏の薦めにより渡米。Paquito D’rivera(as,cla)、Gary Smulyan(bs)、Buch Miles(ds)、Benny Green(pf)等と共演、好評を博す。2014年8月ブルーノート東京で開催された”Blue Note Record’s 75th Anniversary year”のライヴに出演。2016年春、New Orleans Jazz&Heritage Festivalに高澤綾(tp)バンドのメンバーとして出演。レコーディングにも参加する。現在、自身のグループを中心に全国的に演奏活動を展開。
公式サイト◎https://kanonami.jimdo.com/
※画像をクリックすると拡大できます。
Presented by B.AIR 問 タツミ楽器 ☎︎03-6310-4673 WEB www.b-air.jp