サックス好きのための専門誌Saxworld

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製品レビュー

Yanagisawa シルバーソニック・モデル T-WO37

銀製ならではの奥行きのある鳴りと懐の広さが魅力

 ヤナギサワの最新ラインナップ“WO(ダブルオー)”シリーズからシルバーソニックのテナー・サックスを試奏しました。とにかく美しい仕上げと持った瞬間の自然さ、手に吸い付くようなキィ・アクションなど、どこを取っても一級品で確かな職人の技術を感じます。管体が真鍮より比重の重い銀製ですから、首から下げた感覚は“本当にテナーか?”と疑うぐらいの重量感。とはいえ、ほかの素材には代え難い響きを持つオンリーワンの楽器ですから重さなんてなんのその、この音色に酔いしれていただきたいです。管体がシルバーなので吹奏感もかなりのヘビーさを想像していたのですが、実際は音の立ち上がりが速いため、真鍮製/ラッカー仕上げの楽器から持ち替えても全く違和感なく吹けます。

 音色は全体的に太くダーク、それでいて音のエッジが立つ高音の倍音をしっかり含んでいるので、どんなシチュエーションでも音が埋もれることなく力を発揮してくれるでしょう。全力で吹き込んでもまだ“その先”の鳴りを予感させる懐の深さが印象的で、全音域で均一な鳴りが得られます。音程の違和感もなくキィの操作も容易なため、速いパッセージもストレスなく反応してくれます。また特筆すべきはマイク乗りの良さ。ピアニシモからフォルテシモまでズ太い音色のまま集音されるので、マイクを使った現場での使用は重宝するでしょう。かなり高価な楽器ですが素晴らしいポテンシャルを持っていますね。


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ネック部にも彫り込まれた彫刻

抵抗感に効果的なネック・プレートを付けたシルバー製のネックにも美しい彫刻が彫り込まれている。ネック接合部のリング部にはヤナギサワの海外での愛称のYANYの文字が刻まれている

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ベル内側にも掘り込まれた彫刻

しっかりとした厚みの力強い表現を聴かせる究極のシルバー・ソニック。シルバーの上にクリアラッカーで仕上げた美しいベルには内側にも彫刻が施される

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ダブル・アーム・キィの採用で耐久性向上

2本のアームで力を伝えることで、カップのねじれや歪みを防ぎ、耐久性も向上。中音域から低音の音だしがスムーズになるようにU字管を絞り、ベル側を少し太くすることで息のスピードが上がる

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1,080,000円

(問)発売元:プリマ楽器  TEL 03-3866-2215

■SPECIFICATIONS ●管体:シルバー製クリア・ラッカー仕上げ●彫刻入●High F# キー付(High F# キーレス特注:標準価格+¥ 25,000)●付属品:ケース付●マウスピース:エボナイト #4 標準装備
■試奏環境 マウスピース:Yanagisawa Metal#8、(テナー用)リード:Vandoren緑JAVA3、リガチャー:Selmerテナーメタル用


Yanagisawa  シルバーソニック・モデル T-WO37試奏動画
この動画はZOOM Q4nで撮影されています。

試奏者  副田整歩

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クラシックとジャズの素養を併せ持つサックス奏者。アルト・サックスをメインにマルチ・リード奏者としても活動。アーティストのライブやレコーディングに携わるほか、多くのビッグバンドでリード・アルトを担当。デリカテッセンレコーディングスよりシングル「Sign」を配信中。ATOM SAXOPHONE QUARTETのメンバーとして1stアルバム『atmosphere』をリリース。作編曲家としても高い評価を得る。


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